1よりも小さい数を表す「少数」は誰が発見した?
16世紀の数学者が少数や小数点を発見
分数の計算が簡単になった。
1よりも小さい数を表す「少数」は、いつ誕生したのでしょうか。
最古の少数は、古代メソポタミアの数字表記とされていますが、小数点という概念もありませんでした。
古代中国でも少数が表記されましたが、「分」、「忽」などの単位がつけられたもので、計算は困難でした。
現代の数字につながる少数をヨーロッパではじめて導入したのは、16世紀のベルギーの数学者シモン・ステビンです!!
軍隊の会計係をしていたステビンは、軍隊の借金の利子を計算するために分数を使って
計算をしていました。
しかし、分母が11や12の場合などの数字になると、計算は非常に複雑です。
そこでスラビンは、分数の分母を
10や100など「10の累乗」にしてみたところ、計算が簡単にできると発見しました。
さらに、整数を⓪、1/10を1①、1/100を1②、1/1000を1③
と表記する方法を思いついたのです。
これを「ステビンの少数」といいます。
その約20年後、イギリスの数学者 ジョン・ネイビアが、
整数と少数の間に記号を入れると、少数の位にそれぞれ①②③と表記する必要がない
ことを発見し、「小数点」を提唱しました。
こうして、少数を扱った計算が格段と楽になったのです。